「鉄道友の会」の2009年度ブルーリボン賞・ローレル賞が発表になりました。
ブルーリボン賞がJR東日本のE259系<成田エクスプレス>。
ローレル賞は近鉄の新「Ace」・22600系。
ブルーリボン賞はまあ予想通り。
ローレル賞は正直ピンとくる車両が思い浮かばなかったのですが、九州新幹線800系(在来線ではJR西日本の187系)以来の特急車となりました。
気がかなり早いですが、今年度は…ブルーリボン賞は多分京成新AE。
ローレル賞は、JR貨物のハイブリッド入換機・HD300あたりでは?
本題に入って「私鉄の車両シリーズ」、今日は京王です。
過去2回は3000系、5000・5100系と引退間近、あるいは既に引退した車両でしたが、今回は最新鋭です。
京王電鉄9000系は、6000系代替用として2000年より製作されている京王線用通勤車です。
地上線用の0番台と、都営新宿線への直通が可能な30番台の2種類が存在します。
車体の製作は日本車両が開発した「日車式ブロック工法」を採用、コルゲートなどがない、スッキリした外観になっています。
また、京王線のステンレス車では初めて戸袋窓を廃止し、より軽量化を図りました。
先頭部分のみ普通鋼で製作されています。
乗務員室は京王では初の高運転台となり、八王子方は増結を想定して貫通路仕切りが装備されています。
車内では座席が片持ち式となり、1人あたりの幅も拡大しています。
また座席の端には仕切り板を設け、ドア間の7人掛けシートでは、4-3の区別も兼ねてスタンションポールが取り付けられました。
ドア上部には千鳥状にLED表示装置を設置、優先席部分では荷棚と吊革の吊手高さを低くしています。
車椅子スペースは編成中2両に設けられています。
0番台は64両が製作され、単独や、6000系及び7000系2連を増結した10連で地上線区間の各列車で運用されています。
ちなみに間違っていたらゴメンナサイですが、京王の新性能車両において、系列が異なる者同士が営業で連結運転を行うのは初めてのはずです。
2005年度の6次車からは本格的な新宿線直通仕様となり、6000系に倣ってか30番台で区別されています。
10両固定編成で製作され、乗務員室の仕切りは簡略化、新宿線用のATCなどを装備しています。
車体は裾部の傾斜を廃止、行先表示装置はフルカラーLEDを採用しました。
なお、フルカラーLEDの行先表示装置は、0番台でも交換が進められています。
車内では車端部の4人掛け座席を全て優先席として「おもいやりゾーン」と呼称、壁面にステッカーを貼ることで旅客への啓蒙を促しています。
車椅子スペースも編成中4両に増設。また、座席の仕切り板の形状も変更されました。
さらに2007年の9706Fより、ドア上部の案内表示を液晶式画面に変更しました。
当面は各ドア上部に1台ずつで、次停車駅の案内などを行っています。
2008年度までに140両が製作され、なお増備が続けられています。
6000系30番台を置き換えた新宿線直通の急行運用が中心ですが、地上線区間の特急・準特急等での運用も増えているようです。
【編成】
←新宿方 京王八王子・橋本方→
Tc1 9700 - M1 9000* - M2 9050* - T1 9500 - T2 9550 - M1 9000* - M2 9050 - Tc2 9750
Tc1 9700 - M1 9000* - M2 9050* - T1 9500 - M 9000* - T2 9550 - T2 9550 - M1 9000* - M2 9050 - Tc2 9750
* パンタグラフ
今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2001年10月臨時増刊号 新車年鑑」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2003年7月臨時増刊号 【特集】京王電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2006年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、小田急ロマンスカー「NSE」・3100系について書きます。
ただし、明日は違う事を書く予定です。
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