時折雨もパラつきました。
週間天気予報によれば、金曜・土曜は何とか晴れそうですが、いよいよ梅雨入りが間近なのでしょうか。
「私鉄の車両シリーズ」、今日はかなり昔に姿を消していますが、西武鉄道の401系です。
401系は、新宿線701系・801系の増結用及び支線の単独運用用として製作された通勤車両です。
401系は、1964年に製作された411系をベースとして改造により生まれました。
母体の411系は451系とほぼ同形態で、切妻タイプの正面に701系と同様な3ドアの側面を組み合わせ、その一方新造車ながら駆動装置を釣掛式としたものです。
451系との外観上の違いは通風装置のグローブ化、乗務員室の拡張、ユニットだった側窓を単独化した事にあります。
後期車両は801系と同様の張り上げ屋根になりました。
カラーは当時の標準のラズベリー+クリームのツートンカラーでした。
Mc+Tcの19編成38両が、自社の所沢工場で製作され、カルダン駆動の701系・801系の増結用として運用されました。
後に主な併結相手である701系の性能向上により、運用効率向上のため、411系も性能の向上を図るための大幅な改修が必要になり、1983年より全車両を対象に行われ、401系へと生まれ変わりました。
大きなポイントはカルダン駆動化・ブレーキのHSC(電磁直通空気ブレーキ)化と冷房化です。
Tcは電装されてMMユニットとなり、パンタグラフはMc2車に2台装備になりました。
冷房は集中式を採用。
車体は正面に手動式の行先表示装置が設けられ、701系同様の平行四辺形のステンレス保護板が張られています。
塗装も黄色一色、側扉は無塗装のステンレス製となり、701系に似たイメージになっています。
台車は101系と同じタイプの空気バネ台車に交換。
車内の冷風吹き出し口はラインフローが取り入れられています。
改造以降、2両固定編成の機動力を生かして新宿線系統で701系等への増結用、または多摩湖線・多摩川線等の支線単独運用に重宝されてきました。
しかし、4ドアの2000系・6000系の増備が進められた事で1990年から廃車が始まり、1997年2月に狭山線で行われたさよなら運転で、西武線上からは姿を消しました。
ただ、使い勝手のよさが買われ、近江鉄道に30両、三岐鉄道に6両、上信電鉄に2両と、全車両が地方私鉄に譲渡されました。
現在も近江の2両を除いて全てが現役で運用されています。
【編成】
←西武新宿・武蔵境方 本川越・是政方→
Mc1 401 - *Mc2 401*
* パンタグラフ
今回の記事は
「私鉄の車両6 西武鉄道」(保育社) ※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル1992年5月臨時増刊号 【特集】西武鉄道」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2002年4月臨時増刊号 【特集】西武鉄道」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
次回の当シリーズは、京王線の最新鋭、9000系です。
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