№241 「2010路面電車の日 記念イベント」in荒川車庫
今日は都電の荒川車庫で「2010路面電車の日 記念イベント」が開催されました。
今年の目玉はなんと言っても、阪堺電軌色の7500形。
快晴という事もあってか、例年以上に人出が凄かったような気がします。
後半にはサプライズな企画もありました。
今日は、早目にフィルムの現像が出来上がりましたので、早速レポートしてみたいと思います。
イベント会場の都電荒川車庫。
奥の方に、車両が幕で隠れているのが見えるかと思います。
あれが、阪堺電軌色の7500形なのでしょう。
この後のセレモニーで公開される事になります。
この車庫内での車両撮影が今日のメインイベントになりますが、先に他の場所を回ってみましょう。
「都電おもいで広場」に展示されている5501号車。
その5501号車の説明文。
5501号車は、アメリカのPCC車のライセンス生産車で、品川~上野の系統で使われていました。
その運転台。
普通の電車のようなコントローラーではなく、ペダルの操作で運転する仕組みだったようです。
5501号車の内部では、昔の都電の写真やジオラマなどを展示しています。
ただ、やはり座席などは撤去しないで、昔のままの姿を残して欲しかったと思います。
「おもいで広場」からもう1台、7504号車。
7500形は大半が1984年に車体更新を受けましたが、7504号車は対象外となり、原型を留めていました。
車内では故・稲葉祐吉氏の切り絵の展示が行われていましたが、撮影はしないで欲しいといわれていたため、ここでは販売コーナーで購入した絵葉書の切り絵をご覧頂きます。
その絵葉書を購入した、グッズ・物産販売コーナー。
交通局の公式グッズの他、地元の企業や商店街などが店を出して、グッズや菓子(都電もなか等)等を販売していました。
人気だったのは都立農産高校が販売した生産品で、特にジャムはあっという間になくなってしまいました。
その傍らには、Gゲージで作られた、歴代の荒川線の車両の模型が並んでいました。
全部ボール紙(一部ベニア・バルサを併用)だそうです。
なお、手前から2台目は本来は9001の所、9017になっていました。
これは、沿線の施設や商店などで寄贈するために同型を作って、これが17台目になるからだそうです。
三田線の巣鴨駅に「9011」号車があったそうですが、工事のため東雲の交通局の研修所に移動しているそうです。
18・19台目も製作中とか。
検修庫の内部も公開されていました。
入口には昔の広告も展示されています。
右上は都営バス新路線開設の広告で、系統番号が書かれていませんが、2000年に廃止になった〔茶81〕です。
この広告類の左手には、今回共同PR活動で提携した阪堺電軌の我孫子道の車庫の写真がありますが、よく見ると…。
なんと、都電旧塗装(黄色+赤帯)のモ500が写っているではありませんか。
阪堺電軌も今日はイベントが行われていて、こちらと同じように賑わっていたはずです。
検修庫の内部。
左側の車体は8503号車。
路面電車の車庫にはなくてはならぬトラバーサー。
この時点では車両の出し入れは行わず、展示用に移動を繰り返していました。
陸軌両用車。
道路も線路も走れるという、保守用の車両です。
ここからはいよいよ、メインの撮影会について書きます。
撮影会は電車に近寄って記念撮影などができる時間と、ロープの外から形式写真を撮影できる時間に分けられています。
ここでは便宜的に前者を「記念撮影」、後者を「ファン撮影」と呼びます。
まず、8800形の記念撮影。
左が8804、右が8801。
両者はそれぞれ異なるデザインのヘッドマークを掲げていました。
8804号車のマーク。
8801号車のマーク。
続いてファン撮影の時間が設けられました。
この後8801号車は車庫内から6086号車を引き出した後、営業運転に出て行きました。
左が8804、右が6086。
新旧並んでのファン撮影の時間です。
この後8804号車も営業運転で出て行きました。
現在8800形は5台あり、今日は全て営業で運用されていました。
11時になって、いよいよセレモニーが始まります。
鉄道ジャーナリストの方(申し訳ないですが、名前を失念してしまいました。)の司会進行により、まず交通局の金子局長の挨拶。
その後南海電鉄の沼守取締役からも挨拶がありました。
やはり関西なまりがでていましたね。
そして、都営と南海・阪堺両者の提携の記念として、両者の「乗車券」が交換されました。
いよいよお待ちかね、阪堺電軌色の7500形のお披露目の時が来ました。
阪堺電軌の旧塗装をまとった7511号車が現れると、一瞬どよめきが…。
7511号車と6086号車が並んだ所で、セレモニーは終了、記念撮影の時間になります。
なお6086号車の行先の「町屋一(丁目)」は、現在の町屋駅前です。
記念撮影の後、一旦7511号車は車庫内に戻り、変わって7000形の旧塗装復元車(7022号車)が現れます。
7022号車は、車庫の奥に留置されているのが見えていたけれど、この時のためだったのか。
7022の方はしばらくして再び車庫内に戻り、6086号車単独でファン撮影の時間になります。
改めて6086号車をじっくりご覧頂ます。
6086号車は、今年になって外部の再塗装を行ったという事です。
この写真ではそうは見えないでしょうが、実際に見ると黄色が結構まぶしいです。
内部はこれから整備するとの事。
7511号車がまた出てきました。
こちらもじっくりご覧頂きましょう。
申し訳ないが一つだけ注文をつけるとしたら、都のイチョウのマークが余分。
7022号車でもそうですが、このカラーにはこのマークはつかないわけですから。
(JRの国鉄色復刻車でも、JRのマークはつかない。)
さて、再び記念撮影の後ファン撮影に移ります。
しかし、イベント終了20分程前になって、職員が車内に入って、行先表示をなにやらゴソゴソ操作し始めました。
何があるんだ?
多少ブーイングめいた声も聞こえ始めた時…。
なんと!
7511号車に「天王寺駅前」の表示が!
これは驚いた。
まわりも凄くどよめいていましたね。
ちなみに今回は表示されませんでしたが、「住吉」「住吉大社」の文字も用意されていたようです。
右の6086号車の「王子駅」は完全なお遊び♪
13時になってイベントは終了。
6086号車は、7021号車に牽引されて車庫に引き上げて行きました。
7511号車は幕を元に戻した後、お披露目として営業運転で出て行きます。
荒川車庫前から、非常に大勢の乗客を乗せて出発していきました。
とりあえずは荒川車庫前→王子駅前→三ノ輪橋→荒川車庫前のパターンで運用されたようです。
ちょっと駆け足になりましたが、荒川のイベントについて書いてみました。
全体として、交通局の方も、随分ファン心理がわかっているなあと思いました。
それと物産販売に見られるように、地域密着的な色彩が濃いのも好感が持てました。
後は撮影会がかなり混み合うので、もう少しまったり写真が撮れるといいと思いますが、こういうイベントでは宿命的なもので仕方ないのかも。
落し物や迷子といったものはありましたが、事故などの大きなアクシデントもなく終わったのは幸いでした。
来年はどんなイベントで驚かせてくれるでしょうか。
後は、阪堺電軌の都電色も撮りに行かないと。
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)