№239 バスで行くバス 1.矢部の湯(神奈川県横浜市戸塚区)

 先月末に予告しましたが、今日からまた一つ、不定期で連載を始めてみようと思います。
 この連載では、乗り物は脇役かもしれません。
 バス・鉄道などの公共交通と共に、「公共性」を謳っていながら、衰退に歯止めがかからないものに「公衆浴場」、俗に言う「銭湯」があります。
 ここでは乗り物+銭湯のダブル応援企画として、「バス(乗合自動車)で行くバス(公衆浴場)」と銘打ってみました。
 別にミシュラン的にこの銭湯の何処がいい良くないと言った事はほとんど書かないつもりです。
(というか、むしろ書けません。)
 むしろ、その銭湯に公共交通・特にバス(乗合自動車)で行くにはどうしたらいいか、その銭湯にはどんな特徴があるのか、といった点を簡潔にまとめて記してみたいと思います。
 銭湯はたいていは駅の近くにあり、駅からだったらバスを利用するほどの事はないのが普通ですが、逆に郊外に住んでいてバスを利用しなければ訪問できない、という方も多いはずです。
 そんな方々のお役に立てれば幸いです。
 
 対象は、大人が300~400円程度で入れる、それこそ大衆的な銭湯とします。
 だから、いわゆる「スーパー銭湯」は含みません。
(但し、スーパー銭湯のコンセプトを取り入れてリニューアルした大衆銭湯もあります。)
 一応、横浜市内を中心にしますが、その他の地域も行く機会があったら取り上げます。
 しゃかりきになって「全銭湯制覇!」などとは言いません。
 のんびりまったり、機会があるごとに回って、紹介してみるつもりです。

 なお、横浜市内の大衆銭湯については、

横浜を知るには銭湯が一番 さあ、ヨコハマ銭湯へ行こう!
(横浜市浴場協同組合)

という書籍がありますので、そちらも参考にして下さい。
 各銭湯の番台(カウンター)で発売しています。
 当連載でも、参考にさせて頂く部分があります。

※1 銭湯において、外観以外の写真は、従業員の方の許可を得て撮影しています。
※2 銭湯によっては男湯と女湯で施設に違いがある場合もあるようですが、当然女湯の事は解りません。悪しからず。なお、銭湯によっては日替わりで男女を入れ替える所もあります。


 さて、第1弾は横浜市戸塚区の「矢部の湯」。

画像

 戸塚区では唯一の銭湯です。
(訪問日:6月1日)

<アクセス>
 JR戸塚駅東口から徒歩3分程。
 江ノ電バス各系統で東口に着いた時も同じ。
 駅の左手、Modi(丸井)の脇のバス道路(神奈中バスが頻繁に行きかう)を進み、戸塚駅東口交差点のゲーム販売ショップを右折すると、飲食店の隣り。
 歩道にも電照の看板が立つ。
 西口のバスセンターに着いた時も、「トツカーナ」を抜けて駅に出て、後は同じ。
 汲沢団地・鳥が丘からの神奈中バスが発着する西口乗場からは、大踏切を横断してまっすぐ。
 ただし、遮断時間が非常に長いのが難点。

 横浜駅・保土ヶ谷駅・井土ヶ谷・舞岡・三ツ境駅・緑園都市駅・弥生台駅等の方向からの戸塚駅東口行神奈中バスの場合は、終点の一つ手前の「矢部町」で下車。
 乗ってきたバスの進行方向に沿って歩く。
(途中左手の個人病院の建物も一見の価値あり。)
 戸塚駅東口入口交差点の手前左手。

<営業時間・休業日>
 14:00~24:00。
 毎週月曜休業。
 月曜日が祝日に当たってもカレンダー通りに休むので注意。
 但し5月5日(菖蒲湯)及び冬至の日(ゆず湯)は営業するとの事。
 年始は特別な時間で営業する。

<更衣室>
 番台で料金を払った時点でロッカーの鍵を渡される。
 帰りにはロッカーを閉めて、鍵を返さなければならない。
 更衣室自体は、正直これといった特徴はない。
 ただ歴史があるため、非常に古い広告が残っていた。

画像

 20年以上前の東口の再開発まで残っていたらしい店の広告。
 現在は廃業。
 というか、市内局番が2桁って、何年前だ?
 テレビなし。
 有料マッサージシートあり。
 マンガ本・雑誌が置いてある。
(「花の慶次」「A・Iが止まらない!」「おーい!龍馬」「BE-BOP・HIGHSCHOOL」・コミックモーニング・ビッグコミックオリジナルなど)
 コーヒー牛乳は森永で110円。
 なお「矢部の湯」に限らず、神奈川県の銭湯は4月1日より、条例で完全禁煙になりましたのでそのつもりで。

<浴場>
 これまたオーソドックスな湯屋建築。
 但し、男湯には補強の柱が立っている。
 カランのシャワーは、女湯との仕切りに設けられた箇所にだけある。
 浴場は特段変わったものはない。
 普通の風呂・泡風呂・薬湯。
 薬湯は日替わり。
 壁画は富士山で、西伊豆から見たものを書いている。
 平成18年6月19日のサインが入っていた。
 男女仕切りの壁面にはタイル絵が描かれている。

 とりあえず、こんな感じで書いていく事になるのでしょうか。
 私の自宅にはちゃんと風呂があり、銭湯に行かなければならないという事はないのですが、やはりあの広々とした浴場は捨てがたいものがあります。
 ゴチャゴチャ理屈を捏ね回さなくても、広い浴場でひとっ風呂浴びるだけで大満足です。
 皆さんも是非、「バス」に乗って「バス」に行ってみましょう。

 なお、神奈川県の協同組合では、県内の銭湯で利用できる共通入浴券を発売しています。

画像

 神奈川県の銭湯は大人450円 …残念ながら東京都と並び、日本で一番高いのですが… ですが、共通入浴券は10枚綴りで4,200円です。
 番台(カウンター)で購入してください。
(一部発売していない所があります。)

 その他、詳しい事は神奈川県浴場組合の公式ホームページをご覧下さい。
 さらに詳しく各銭湯について記されています。

「バスジャパン ハンドブックシリーズ R70 国際興業 山梨交通」が発売になりました。
 データ整理後に取り上げる事にします。
 しばらくお待ち下さい。(ちょっと時間がかかると思われます。)

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)