№173 私鉄の車両シリーズ27 東武鉄道50050系

 今日の関東地方は風が強かったですね。
 鉄道は運休は遅延が続出し、航空便も欠航が相次いで、どこかへ撮影に出かけるという雰囲気には、残念ながらなりませんでした。
 せっかくの彼岸だったのに、墓参りに出かけられた方々も大変だったでしょう。
 明日の振り替え休日は何とか穏やかな天気になりそうですが、どうでしょうか。
(私は所用で行楽に出かける事は出来ません。残念…。)

画像

 今日は「私鉄の車両シリーズ」、東武鉄道50050系です。
 50050系は、東京メトロ半蔵門線、及び東急田園都市線直通列車用として、2006年より製作が始まった伊勢崎線用通勤車です。

 50050系は、2004年にデビューした東上線用の50000系をベースにしています。
 50000系は日立製作所が開発した「A-Train」で、車体はモジュール工法を用いて部品点数を大幅に削減した、アルミ製のダブルスキン構体です。
 東武では初のアルミ車体の採用となりました。
 塗装をしていませんが、前面部と側面戸袋部にオレンジ色を配しています。
 制御方式はIGBT素子のVVVF。
 分割・併合は行わないため、運転台は全室となり、ワンハンドルマスコンを採用(東上線では初だった)、モニターシステムも搭載しています。
 冷房装置も東武初の集中式となりました。
 シングルアームパンタは1編成に3箇所設置。

 車内は淡色系の色彩で、座席は片持ち式、一人当たりの幅は460㎜、座席下部にヒーターを設けています。
 車椅子スペースは2号車・9号車に設置。また、床面高を低くし、ホームとの段差を縮小しています。
 扉部には開閉時のチャイムの他、ドアが開いている間は誘導音が鳴るようになっており、上部にはLED式の次駅案内表示装置が設けられました。
 窓は両端部を除き、熱戦吸収ガラスを用いた固定窓です。

画像

 50050系は、伊勢崎線では初の10両固定編成となりました。
 2003年に直通運転が始まってからわずか3年で新形式が起こされたのは、相互直通先の東急田園都市線のラッシュ時の混雑が激しく、分割・併合部の運転室の存在が問題視されたからとも聞いています。
 基本的には50000系と同仕様ですが、地下鉄線内の建築限界から車体幅を30㎜縮小し、車掌側にオフセットされた非常用貫通扉を設けています。
(50000系も2編成目から設けられました。)
 両先頭車床下には半蔵門線・田園都市線用のCS-ATS/Cを搭載しています。
 50052F以降では、半蔵門線直通用から再び地上線に転用される30000系からも、保安装置の転用が行われています。
 50061Fより、側窓が開閉式に改められました。
 現在に至るまで増備が進み、18編成180両が製作されています。
 半蔵門線・田園都市線直通の急行・準急専用で運用され、久喜・南栗橋から、神奈川県大和市の中央林間までの約100㎞を直通運転しています。

【編成】
←押上     久喜・南栗橋
 Tc1 51050 - M1 52050* - M2 53050 - T1 54050 - M3 55050* - T2 56050 - T3 57050 - M1' 58050* - M2' 59050- Tc2 50050
* パンタグラフ

 今回の記事は
「私鉄の車輛24 東武鉄道」(保育社) ※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル2005年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2006年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2008年1月臨時増刊号 【特集】東武鉄道」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
 日立製作所の「A-train」については、同社の公式Webサイトを参考にさせて頂いております。
 Topにリンクを貼っていますので、「日立について/環境への取り組み」→「開発者インタビュー」と進んで下さい。
 「新コンセプトのもと開発されたアルミ車両「A-train」」につながります。


 次回のこのシリーズは、西武3000系です。
 ただ、明日と明後日は違う事を書く予定です。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)



プラレール 東武スペーシア S-36
タカラトミー

ユーザレビュー:
大満足子供が大好きな ...

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る
東武鉄道Part1 特急スペーシアけごん(浅草?東武日光),亀戸線,大師線,宇都宮線,鬼怒川線 [Blu-ray]
ビコム

ユーザレビュー:
初夏の北関東を疾走「 ...
ブルーレイ時代の到来 ...

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る




私鉄電車ビジュアルガイド 東武鉄道
中央書院
東武電車研究会

ユーザレビュー:
新・旧の型式がわかる ...

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る

№172 都心~成田空港間 ヘリコプター・アクセス

 たまには違った事を書いてみます。
 今朝BSで見たシンガポールCNAのニュースで、都心~成田空港のヘリコプターのアクセスが、リポートとして取り上げられていました。
 空港から都心まで、ヘリコプターで30分。
 ただ、空港から佐倉のヘリポートまではハイヤーで移動するという事。
 スタンダード機の他、エルメスがデザインした、世界でも2機しかいないタイプの機材もあるそうです。
 今の所月間150人程度の利用はあるが、採算ベースに乗るにはまだ程遠いという話でした。

 それで、Webサイトをチェックしてみました。
森ビルシティエアサービス」が昨年9月16日から運行していて、都心は赤坂アークヒルズ屋上のヘリポート発着で、佐倉のヘリポートは佐倉ICの近くにあるそうです。
 また、アークヒルズの近辺は、ハイヤーの送迎が料金に含まれているようです。
(追加料金を払えば、もう少し遠くまで行けるようです。)

 だけど、それにしても料金が…。

 スタンダード機で片道38,000円
 エルメス・デザイン機だと57,000円!!
(3月一杯の優待料金で、4月からはどちらも片道45,000円)

 20年前にはシティ・エアリンクによる横浜・羽田空港~成田空港のヘリコプター便があり、JTB時刻表にも時刻が掲載されていました。
 羽田空港~成田空港が25分・16,850円だったそうです。
 これも決して安いとは思えなかったけれど、その倍~3倍以上。

 ちなみに他の交通機関だと…
 JRの成田エクスプレスは、東京~成田空港が最速53分・2,940円。
(グリーン車利用だと+1,490円)
 昨日の「私鉄の車両シリーズ」で取り上げた京成スカイライナーは、京成上野~成田空港で最速59分・1,920円。
 リムジンバスは赤坂(ANAインターコンチネンタルホテル東京)~成田空港の路線があり、1時間25~35分かかって(赤坂発)3,000円です。
 ハイヤーは20,000円程度、という話でした。

 でもエルメス・デザインだからって、なぜ突然、あんなに料金が高くなるんだ?
 ビジネス・エリートというより、ただの超金持ちが優越感に浸リたいがためのアクセスって感じ。
 まあ、お金に余裕がある方は話のタネにどうでしょう…?

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)

№171 私鉄の車両シリーズ26 京成電鉄AE100形

「私鉄の車両シリーズ」も、今日から2周目。
 今日は、7月以降の去就が注目される、京成電鉄AE100形です。

画像

 成田空港への鉄道アクセスは、1978年の開港以来、京成線成田空港駅(東成田駅)からのバス輸送を必要としていました。
 1991年になり、成田新幹線用に建設されていたターミナル(現在の第1ターミナル)直下の駅施設に、京成線とJR線在来線を直接乗り入れさせる事になりました。
 それを前に、の輸送力増強及びスピードアップを図るために製作された2代目「スカイライナー」が、AE100形です。

 車体は全面的にモデルチェンジされ、車体長は19m(先頭車19.5 m)に延伸。
 先頭部は流線型とした上で、将来の地下鉄浅草線直通を想定して跳ね上げ式の非常用扉を設置しました。
 制御方式は、京成では初めて本格的にVVVF制御を採用しています。
 VVVF制御の特急車は全国でもまだ例が少なく、東武100系「スペーシア」、JR北海道785系〈スーパーホワイトアロー〉程度でした。
 先代AE形と同様、定速運転方式も取り入れた上、さらに加速度・減速度を向上させ、スピードアップを図っています。
 前照灯は海外のスポーツカーを連想させる収納式。

画像

 座席はフットレスト装備のリクライニングシートで、シートピッチも1,040㎜に拡大されています。
 荷物棚には座席毎にスポット式の読書灯、自動扉上にはLED式の案内表示装置が設けられました。
 5号車の成田空港寄りにはサービスコーナーが設けられ、カウンターと飲料の自動販売機が設けられています。
 デッキ部にはカード式の公衆電話も設けられました。

 1990~1993年にかけて7編成56両が製作されました。
 AE形を全て置き換えた1993年には、日暮里~成田空港で最速53分に所要時分を短縮しています。
 以降スカイライナーの他、通勤時間帯の「モーニングライナー」、帰宅時間帯の「イブニングライナー」にも運用されています。
 2001~2003年には室内の更新が行われ、座席モケットの青系への交換、4号車のトイレの車椅子対応工事等が行なわれています。
 禁煙車は偶数号車の4両に拡大されました。
 後に2~7号車の6両に拡大されています。

 さて、成田空港への新アクセスとして、ルートを千葉ニュータウン経由に変更し、大幅な距離の短縮を図った「成田スカイアクセス」が、今年の7月17日に開業すると発表されています。
「スカイライナー」には、在来線最高速度の160㎞/h運転に対応したAE形が専用で運行されることになっています。
AE形は全席禁煙となる。)
「成田スカイアクセス」開業後のAE100形については処遇がまだ発表されていませんが、ダイヤも含め、今後が注目される所です。

【編成】
←京成上野・     成田空港〈span style=font-size:smaller>方→
 M2c AE100 - *M1 AE100*- T AE100 - M1' AE100 - M2 AE100 - T AE100 - *M1 AE100* - M2c AE100
* パンタグラフ

 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル1991年10月臨時増刊号 新車年鑑1991年版」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル1997年1月臨時増刊号 【特集】京成電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2007年3月臨時増刊号 【特集】京成電鉄」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。

 次回のこのシリーズは、東武鉄道50050系です。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)



Nゲージ 京成スカイライナー AE-1形・新塗装 8両セット #A-0963
マイクロエース

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る