「私鉄の車両シリーズ」、今回は車両の世代交代が急ピッチの京王からです。
実は今日、京王線の撮影に行ってきました。
本当は6000系を撮りたかったのだけれど、今日は最初から運用されていなかったようです。
旧塗装復元車も高幡不動の車庫にいて、動く気配がありませんでした。
一方、8000系では事故廃車の代替、サハ8564が運用されているのを見かけました。
その辺も含めた話は、来週書く予定です。
それにしても今日は風が強かったですね。
京王線も、多摩川で45㎞/h制限が掛かっていました。
京王3000系は1962年から1988年の26年(他に事故廃車の代替で1993年に1両)に渡って製作された井の頭線専用のステンレスカーで、半世紀近くの間、同線の顔として活躍してきました。
しかし、後継車1000系への置き換えが進み、間もなく京王からは姿を消そうとしています。
3000系は京王初のステンレスカーですが、正面上部に強化プラスチックを使用、編成毎に7色に塗り分けた事が同系列を大きく特徴付けました。
最初に登場した2編成(4連)は狭幅ボディ・片開きドアでしたが、3703Fから車体サイズが拡大され、両開き扉を採用しています。
長期にわたって製作された上、冷房装置について試行錯誤が繰り返された時期にも当たるため、編成毎に性能、仕様の違いが発生し、統一のために後に変更された編成もあります。
1967年の3710Fから、制御方式がそれまでの抵抗制御から界磁チョッパ制御に改められました。
1969年デビューの3714F・3715Fは、井の頭線初の冷房車になりました。
1971年より3100形を組み込んで5両編成となりました。
狭幅タイプの3701F・3702Fにも3703F以降と同様の広幅車が組み込まれたため、編成で外観がアンバランスになりました。
1975年の3716FFからは最初から5両編成となり、3000形のパンタグラフの位置が変更になっています。
「特定都市鉄道整備事業」による井の頭線の輸送力増強工事の進捗により、20m級の1000系が製作された事で、1996年から初期の50両は廃車になり、残存車両の一部の70両については更新工事が行なわれました。
正面の着色部はパノラミックウィンドウの普通鋼製となり、車内も1000系に合わせて改装されています。
2008年より1000系の増備車が営業を開始した事で、更新車についても置き換えが始まり、京王全車両VVVF化が達成される2010年中には、井の頭線から全車両引退します。
地方私鉄に譲渡された車両も多く、北陸鉄道(狭幅車を含む)・松本電気鉄道・上毛電気鉄道・岳南鉄道に加えて2009年より伊予鉄道でも運行が始まっています。
【編成】
←渋谷方 吉祥寺方→
TC2 3750 - *M 3100 - *M2 3050 - M1 3000* - TC1 3700
* パンタグラフ 16F以降のM1車は渋谷方に設置
【3000系のレインボーカラー】
①ブルーグリーン
3701F・3708F・3715F・3722F・3729F
②アイボリーホワイト
3702F・3709F・3716F・3723F
③サーモンピンク
3703F・3710F・3717F・3724F
④ライトグリーン
3704F・3711F・3718F・3725F
⑤バイオレット
3705F・3712F・3719F・3726F
⑥ベージュ
3706F・3713F・3720F・3727F
⑦ライトブルー
3707F・3714F・3721F・3728F
京王では本線(京王線)でも今月中に6000系の8連が引退し、2連・4連も2010年度末には引退すると発表されています。
3000系も前後して引退すれば、京王は800両以上の旅客車両が、1000系・7000系・8000系・9000系の20m4ドア車・4系列に集約される事になるのです。
今回の記事は
「私鉄の車両17 京王帝都電鉄」(保育社) ※現在はネコ・パブリッシングによって復刻
「鉄道ピクトリアル1993年7月臨時増刊号 【特集】京王帝都電鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2003年7月臨時増刊号 【特集】京王電鉄」(鉄道図書刊行会)
を参考にさせて頂きました。
次回のこのシリーズは、小田急ロマンスカー・20000系「RSE」を取り上げます。
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