№143 バスジャパン・ハンドブックシリーズR69 東急バス(星雲社)

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「バスジャパン・ハンドブックシリーズR」19巻目は東急バス。
「R」ではまだ取り上げられていませんでしたが、前シリーズ「ニューハンドブック・30」(以下「NH」)以来、約10年振りになります。
 当ブログ立ち上げの頃に、新羽営業所を中心にした東急バスに関する昔話を連載していた事もあり、今はやや縁が遠くなった戸塚の地に住んでいても、気になる事業者であります。

◆ 東急バスを乗り継いで 古刹と商店街を散歩する
 クラッセブックス編集長富田康裕による、渋谷~武蔵小杉~柿生と乗り継ぐ2日間(11月28日~29日)の旅。
 序盤の〔渋72〕系統は毎月28日が縁日のため途中区間が運休になり、前後で分断されての変則運行になるのですが、敢えてその日を狙ったのは間違いないでしょう。
 渋谷から目黒・品川・大田区と南下し、川崎市に入ってから西下、横浜市北部を経由して終点は川崎市の柿生というルートは、かなり変化球的です。
(10年前の「NH」の、種村直樹の乗継が東京駅~世田谷~溝口~新横浜という直球的なルートだった事もあるでしょう。)
 訪れる場所も、タイトルの通りの戸越銀座(全国的に結構有名な商店街)などの商店街と目黒不動尊に池上本門寺や王禅寺など、それに東芝科学館と横浜市歴史博物館と地味め。
 今の東急というと、自由が丘や田園都市線からくる、最先端・ファッショナブルというイメージが先立つ(田園都市線は混雑が凄まじいけれど)ので、古風・庶民的な一面は意外性があるかも知れません。
 でも、どんな事業者でも、探せばいくらでもあるものですね。
 今回のルートには組み込まれていなかったけれど、他にも九品仏や等々力渓谷、鴨志田の「寺家ふるさと村」あたりもそうかもしれません。
 王禅寺の写真は白黒なのが惜しい。
 でも「どうしてそんなにバスが好きなの?」には苦笑…。

◆ 終点の構図 砧本村
 本文にある通りで、元は「玉電」の終点だった所を転用した終点です。
 なお、〔玉06〕系統は3月1日改正で減便になってしまいます。

◆ 東急バスの路線エリア
 例外もありますが、基本的には山手線・東海道線・横浜線・小田急線に囲まれた範囲を営業エリアにしています。
 一路線だけ、京急線より先に路線があるのは、大井競馬場への無料送迎バス。
(京浜急行バスとの共同運行。)
 さすがに世田谷区は網の目のように路線が延びています。
 東京都と神奈川県にまたがっていますが、多摩川を渡って両エリアにまたがる系統は、〔反01〕(五反田駅~川崎駅西口北)、〔向02〕(二子玉川駅~向ヶ丘遊園駅)、それに〔渋12〕系統の出入庫便(渋谷駅~高津営業所)のみで、旅客の流動という点では東京と神奈川のバスによる交流はあまりないと言えます。
 この事は、後述しますが、車両面における政策にも大きな影響を与えていると思います。

◆ 東急バスのあゆみ
 現在の13営業所の内、戦前からあるのが淡島・池上・目黒。
 小杉は今の川崎〔営〕の事でしょうか?
 2006年に乗り入れがなくなった横浜への路線も、戦前に開通した歴史のある路線だったのですね。
 車両アルバムの4R92(金産ボディ)、4R105改が新羽〔営〕にもいた車両で、前後扉車は転属だったようです。
 駒沢の4R92の撮影場所は新宿駅西口のようです。
 〔宿91〕は当時は大森〔操〕~新宿駅西口の運行で、都営バスとの相互乗り入れでしたが、後に〔森91〕系統となって大森〔操〕~新代田駅間に短縮・東急の単独運行になり、〔宿91〕は都営バスの単独で、新宿駅西口~野沢銀座(後に駒沢陸橋へ延伸)の運行に変わるわけです。
 神奈川の高津〔営〕が都内路線の〔渋12〕〔玉06〕を担当しているのは、最初から玉電の代替バスの運行を担当していたからですね。
 グループ会社については記載がなく、東急色が濃くて渋谷のバスターミナルを使用していた東名急行もありませんでした。
(「NH」には車両の写真のみ掲載。) 

◆ 車両の現況
 ここでは高速・貸切・特定、それにトランセ車を除いた、東急バス本体の一般路線車に絞って、気付いた点を並べて見ます。
 多少地元ネタになるのはご容赦下さい。

1.まず、前回「NH」の2000年3月1日現在との車両数を比較してみました。
     2000年3月1日 2009年12月1日 増減
〔東京都〕
淡島         53→        56 + 3(+ 5.6%)
下馬         27→        51 +24(+88.8%) 
弦巻         40→        74 +34(+85.0%)
瀬田         40→        67 +27(+67.5%)
大橋         60→         0 △60(2002年9月30日限りで廃止)
目黒         87→        72 △15(△17.2%)
荏原         49→        44 △ 5(△10.2%)
池上         66→        62 △ 4(△ 6.0%)
(小計)      422→     426 + 4(+0.9%)
〔神奈川県〕
高津         46→        67 +21(+45.6%)
川崎         56→        53 △ 3(△ 5.3%)
虹ヶ丘        54→        97 +43(+79.6%)
東山田        60→        61 + 1(+ 1.6%)
新羽         79→        73 △ 6(△ 7.5%)
青葉台        60→        77 +17(+28.3%)
(小計)      355→     428 +73(+20.5%)
【合計】      777→     854 +77(+9.9%)

 全体としては10%近い増加ですが、ほとんどが神奈川県で、東京都は微増に留まっています。
 営業所別に見ると、一番多いのは虹ヶ丘〔営〕で97両。
 この約10年でなんと43両も増えています。
 青葉台〔営〕も17両の増。
 横浜市営バスの一部系統を引き継いだ事もありますが、やはり田園都市線沿線(特に横浜市青葉区)の需要が急増している事がうかがえます。
 高津〔営〕も大幅増ですが、ここは貸切車の配置がなくなった分、担当の変更により、路線車の受け入れが可能になったようです。
 新羽〔営〕のマイナスは、神奈川県内発着の高速路線を集約して担当するようになった一方で、〔城01〕を川崎〔営〕に移管した事、それとやはり横浜市営地下鉄グリーンラインの開業の影響も大きかったでしょう。

 一方、都内では大橋〔営〕が廃止になり、担当系統は下馬・弦巻・瀬田・目黒の各営業所に移管されています。
 しかし、世田谷区の各営業所が増なのに対し、目黒〔営〕は〔渋41〕系統を大橋〔営〕から引き継ぎながら大幅に減少しています。
 品川区の荏原〔営〕・大田区の池上〔営〕もマイナス。
 目黒〔営〕は〔渋71〕系統を下馬〔営〕に移管した事、加えてこの3営業所では昨年7月に所管の系統で本数の削減を行っているため、その影響かと考えられます。
 渋谷・世田谷区でもそうなのでしょうが、冒頭の乗り継ぎで通過した南部の目黒・品川・大田区では、残念ながら需要が減少傾向なのは間違いないようです。

2.上で書いた旅客の動向を反映してか、配置される車両のタイプが、東京と神奈川で明確に異なる傾向が出ています。
 まず、中・小型車、中型系、(一般的な)大型車、「ロング・スーパーロング」、「ワン・ロマ」を営業所別にカウントしてみました。

〔東京都〕
     小・中型車      中型系         大型車        ロング・スーパーロング  ワンロマ
淡島  15 26.8%       0  0.0%       41 73.2%      0  0.0%       0  0.0%
下馬  32 62.7%       6 11.8%       13 25.5%       0  0.0%       0  0.0%
弦巻  13 17.6%      30 40.5%       31 41.9%      0  0.0%       0  0.0%
瀬田  32 47.8%      13 19.4%       22 32.8%      0  0.0%       0  0.0%
目黒   9 12.5%       9 12.5%       54 75.0%      0  0.0%       0  0.0%
荏原  14 31.8%      5 11.4%       25 56.8%       0  0.0%       0  0.0%
池上  18 29.0%      5  8.1%       39 62.9%      0  0.0%       0  0.0%
小計  133 31.2%    68 16.0%     225 52.8%     0  0.0%      0  0.0%
〔神奈川県〕
     小・中型車      中型系         大型車        ロング・スーパーロング  ワンロマ
高津  17 25.4%       0  0.0%       47 70.1%      0  0.0%       3  4.5%
川崎   0  0.0%       0  0.0%       53 100.0%      0  0.0%       0  0.0%
虹ヶ丘  0  0.0%       0  0.0%       55 56.7%      42 43.3%       0  0.0%
東山田  9 14.8%       0  0.0%        39 63.9%     10 16.4%       3  4.9%
新羽   6  8.2%       0  0.0%        53 72.6%      7  9.6%       7  9.6%
青葉台 18  23.4%      0  0.0%       33 42.9%      21 27.3%       5  6.5%
小計   33  7.7%     0  0.0%     280 65.4%     80 18.7%    18  4.2%
合計  183 21.4%    68  8.0%     505 59.1%     80  9.4%     18  2.1%
 中・小型車は都内では全営業所に配置され、都内の総数の3割を超えているのに対し、神奈川はわずか7%。
 高津・青葉台両営業所はコーチ路線用で、東山田〔営〕は〔日23〕系統用のリエッセ、新羽〔営〕は〔綱74〕系統用のエルガミオ。
 都内で16%の中型系は、神奈川には1両もありません。
 逆に、神奈川には、都内にはないロング・スーパーロングが80両もあり、特に虹ヶ丘〔営〕では半数近くに上っています。
 さらに、ノンステップ車の割合を見てみると…。
〔東京都〕
淡島    49    87.5%
下馬    49    96.1%
弦巻    71    95.9%
瀬田    57    85.1%
目黒    71    98.6%
荏原    42    95.5%
池上    61    98.4%
小計   398   93.4%
〔神奈川県〕
高津    14    20.9%
川崎    25    47.2%
虹ヶ丘    0     0.0%
東山田   19    31.1%
新羽    43    58.9%
青葉台   23    29.9%
小計   124   29.0%
合計   522   61.1%
 都内は既に9割以上がノンステップ。
 非ノンステップ車は、特に目黒〔営〕は1両、下馬〔営〕は2両のみ。
 また、21世紀に入ってからの非ノンステップ車は、下馬〔営〕の733号車(PA-KR234J1・2006年)しかありません。
 ところが、神奈川は30%に満たず、特に虹ヶ丘〔営〕は0!
(道理でたまプラーザやあざみ野の駅前で東急のノンステップ車を見かけない訳だ。)
 青葉台〔営〕も23両中14両が、コーチ路線を中心に運用される中型車です。
 大型ノンステップ車は、2001年を最後に投入がありません。

 これらをまとめると、
東京都 → 中・小型のノンステップ車
神奈川県 → 大型・ロングのワンステップ車
が主力になっているという事になります。
 神奈川の場合、上に挙げたように、特に田園都市線の沿線ではどうしても1両あたりの輸送力が求められる傾向にあるので、収容力が少ないノンステップ車は投入できないのでしょう。

3.その他
 平均車齢は5.8年。
 営業所別では、一番若いのは新羽〔営〕で5.1年。
 逆に一番高いのは目黒〔営〕で6.6年という結果が出ました。
 目黒〔営〕の場合、1997年式のKC-MP747Kが10両残っていて、これが平均を引き上げているようです。
 代替も近いと思いますが、何になるのか。
 現在の最古参車はその1997年式で、22両残っています。
 以前の東急バスは15年使用でしたが、だいぶ様変わりしました。
 年式別では2005年が136両、次いで2003年が134両あります。
 逆に2000年は7両のみ。
(まだ廃車は出ていないと思われるのだが…。)
 2009年もこれまで23両しか入っていません。
 
 次回刊は国際興業と山梨交通。
 グループ5社とあるので、あとは国際興業観光バス・山梨観光自動車・山交タウンコーチか。
 国際興業観光バスは、国際観光バスを吸収してできた貸切部門の会社で、日野の割合が多くなりそうです。
 さらにその次は京阪バスと予告が出ていました。


 ところで、昨年12月に東京都稲城市のよみうりカントリークラブで、ゴルフの「日本シリーズ・JTカップ」が行われました。
 丸山茂樹選手が復活V・石川遼選手が賞金王を決めた試合なのでご記憶の方も多いでしょうが、この大会の観客送迎のために京王相模原線稲城駅と会場を結ぶシャトルバスで、なんと東急のロング・ワンステップが使用されました。
 輸送力が必要で、京王バス・小田急バスには適当な車両がないので東急バスが抜擢されたのでしょう。
 画像がないのが申し訳ないのですが、社号を控えてあるので公開します。
 青葉台〔営〕のブルーリボンシティ(KL-HU2PREA・2003年)と、新羽〔営〕のスペースランナー(PKG-RA274PAN・2007年)が3両ずつでした。
(12月6日(日)朝方の稲城駅前発・以降は不明)
1.AO 436
2.AO 437
3.NI8726
4.AO 439
5.NI8724
6.NI8725
※なお、新百合ヶ丘駅からも送迎バスがあったそうですが、東急バスだったのかどうかも含め、こちらの詳細は一切不明。



 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)

№142 私鉄の車両シリーズ10 東葉高速鉄道2000系

 今日はまず、お詫びをしなければなりません。
 №137で京急2100形について取り上げましたが、その最後に、「2100形は鉄道友の会のブルーリボン賞・ローレル賞をどちらも受賞していない。」と書きました。
 それ自体は間違っていないのですが、ノミネートは1998年ではなく、1999年の事でした。
 本文についてはそれを踏まえ、訂正して書き直しています。
 申し訳ありませんでした。
 ちなみに1999年のブルーリボン賞はJR東海・西日本の「サンライズ」で、ローレル賞は広島のスカイレールサービスです。

 それでは本題に入ります。今日は千葉県の東葉高速鉄道2000系です。

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 1996年に開業した東葉高速鉄道は、開業当時から旧営団地下鉄・東西線5000系を改造した1000系を導入し、東西線との相互乗り入れに使用してきました。
 しかし、東西線が車内信号方式に変更する事になったため、老朽化もあって全て新型車両に置き換える事になり、2004年に後継車の2000系がデビューしました。

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 2000系は、今後の標準車両として東京メトロとの共同開発となり、05系13次車(40~43F)と共通設計として、開発及びメンテナンスのコストの低減を図っています。
 東京メトロ05系13次車は、車体をオールダブルスキン構体とし、火災対策強化による素材の見直しや、パンタグラフ数の削減、座席は一人当たりの幅を10㎜広げるなどの改良を行なっています。
 また、車イススペースとは別に、他の中間車の車端部に多目的スペースを新設しています。

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 東葉高速2000系では、同社独自のコンセプトを取り入れたデザインとするため、同社内にプロジェクトチームを立ち上げ、インテリアは自然豊かな沿線のイメージを取り入れています。
 床は「習志野の大地」のブラウン、座席は「常緑樹」のグリーン系で濃淡を区分する事で着席定員の確保をアピール、袖仕切りは木目調とし、カーテンは「菜の花」のイメージの黄色としました。
 また、冬場の沿線は意外に寒くなるので、暖房装置の強化が図られています。
 外観は太陽の日の出から夕陽までをイメージした赤系の帯を配置しています。
 その他の基本的な仕様は05系と同じです。
 ただし、JR線への乗り入れを行わない計画のため、ATS-P等JR線に対応する機器は搭載されていません。

 2006年にかけて10連×11本・合計110両が制作され、1000系を全て置き換えました。
 1000系は100両だったため、同社の車両としては10両の純増になっています。
 1000系時代と同様、引き続き東西線相互直通車両として、中野までの各種列車に運用されています。

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【編成】
←東葉勝田台     西船橋
 CT1 2100 - M1' 2200* - M2 2300 - T 2400 - Mc1 2500* - Tc 2600 - T 2700 - M1 2800* - M2' 2900 - CT2 2000
* パンタグラフ

 今回の記事は
「鉄道ピクトリアル2005年3月臨時増刊号 【特集】東京地下鉄」(鉄道図書刊行会)
「鉄道ピクトリアル2005年10月臨時増刊号 鉄道車両年鑑2005年版」(鉄道図書刊行会) 等
を参考にさせて頂きました。

 次回のこのシリーズは路面電車をやります。
 函館市電8000形です。
 ただ、明日は「バスジャパン・ハンドブックシリーズR69 東急バス」のレビューを書く予定です。

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№141 関西本線(大和路線)の列車運行妨害事件

 既に新聞記事でご存知の方が多いはずですが、昨日の午前、JR関西本線(大和路線)で、「あすか」(JR西日本の団体用和風「ジョイフルトレイン」)の写真を撮らんとして、3人が線路内に立ち入り、快速電車が立ち往生。
 線路外への退去を拒んだため警察沙汰になったと伝えられています。
 また、同線の別の場所でも「あすか」目当ての公衆が立ち入り、結局運休や大幅な遅延の発生で1万3000人が影響したとか。
 鉄道営業法とか往来危険罪を持ち出すまでもなく、鉄道の安全運行を脅かす行為はマナー・モラル以前の犯罪行為で、絶対に許される事ではありません。
 まして線路内立ち入りばかりか、鉄道職員の指示に逆らって線路からの退去を拒否するとは、はっきり言って精神構造を疑ってしまいます。
 自らの行為で運行を阻害して、「あすか」が来れなくなってしまったら、何の意味もない位すぐわかるはずなのに…。
 せっかく女性の鉄道業界への登用が進むとか、「ママ鉄」の増加とか、鉄道を取りまく環境の裾野が良好な形で広がりつつあるのに、昔ながらの生粋の鉄道「マニア」がこんな事をしていたら、鉄道趣味は反社会性をも帯びた、一部の偏屈たちの「自閉症的で危険な遊び」というレッテルを貼られてしまうでしょう。

 偉そうな事を書きましたが、私自身も鉄道やバス、旅客機等の撮影を趣味にしている訳ですから人事ではありませんし、じゃあお前はどうなんだ、と問われれば、遠い昔はここまでは酷くはないにしても、ひょっとしたら第三者から見たら危険行為を犯していたのは事実かもしれません。
 特に公道を走るバスについては、今振り返ってみると、こんな写真はちょっとまずかったよなあ、という部分が多いのは否定できないのも正直な所です。
 もちろん、今は危険なマネはしていませんし、過去のそういうイリーガルな写真は、当ブログでも、本体でも使用していません。
 やはり他の人にも堂々とお見せできる写真を撮らないといけませんよね。
 そういう事で、今回の大和路線の事件については、当事者たちを批判しつつ、自分自身はあんな事はしてはいけないと自省して、当ブログや本体のサイトに公開できる真っ当な写真を撮影していかなければならないと感じました。

 しかしそうなると、昨日も前段で書いたけれど、21日日曜日の「高尾」のマーク付京王6000系の撮影行は、個人的にはちょっと考えなければならないかも知れないなあ。
 沿線はどこも人出で一杯になるのは目に見えているし、6000系自体は2連・4連でもう少し残るという事なので、10連にこだわらず、あえて後回しにしたほうが良いかも。
 幕張の京成バスで、いよいよ19日(金)から、ベンツ(シターロ)の連接車が運行を開始するという事ですから、そちらに行くかも知れませんね。
 
 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)