№78 JTB時刻表大研究 2000年

 昨日は一日休みを頂きました。
 昨日の関東地方は、まるで台風がやってきたかのように雨・風が強かったのですが、今日は一転、朝から快晴になりました。
 という事で、今日は関東鉄道常総線の沿線で撮り歩きをしてきました。
 本来の目的は、キハ100及びキハ300の旧塗装復元車だったのですが、今日は不発。
 常総筑波鉄道色のキハ102が水海道~下館を1往復しただけで、他は南水海道の車庫から出てこなかったようです。
 5000形デビューと今月のダイヤ改正で、特に土休日は2000形シリーズ・5000形の運用ばかりになったのかも知れません。
 この撮り歩きについては明日書きたいと思います。

 さて、「JTB時刻表大研究」、今回はいよいよミレニアムの2000年です。
 東海道・山陽新幹線のサービスの方向性は、さらにビジネスユース中心に振れてきたようです。
 3月11日にJRグループ統一の改正を行った後、9月23日に西日本(アーバンネットワーク)、10月1日に東海道・山陽新幹線、12月2日にJR東日本でダイヤ改正が行なわれました。
 首都圏の地下鉄の整備が一気に進みました。

《2000年の十大トピックス》
◆ 山陽新幹線に「ひかりレールスター」デビュー
 〈のぞみ〉用700系のバリエーションではありますが、初の山陽新幹線専用車という事になります。
 最初からグリーン車の設定がないのも新幹線では初めてで、普通車の指定席を2-2の4列にしています。
 一部ながらパソコンの使用を想定したコンセントが設けられたり、「サイレンスカー」を設定するなど、相当ビジネス客を意識したサービスを提供しています。
 3月11日に14往復(区間運転含む)で営業を開始し、4月22日に追加で設定されました。
 10月改正では東海道新幹線も含めてダイヤ改正が行われ、<のぞみ>のほとんどが500系・700系に統一された他、山陽直通は全列車新横浜停車になっています。

◆ 宗谷本線特急〈スーパー宗谷〉運転開始
 3月11日より運行を開始。
<スーパー宗谷>に運用される261系DCは車体傾斜制御システムを保有していて、札幌~稚内は4時間58分に短縮されています。
 それまでの急行<宗谷><サロベツ>と比較して1時間程度の短縮。
 北海道では最後まで昼行急行が設定されていた宗谷本線もついに全面特急化され、〈スーパー宗谷〉が2往復、183系の〈サロベツ〉〈利尻〉(夜行で寝台車併結)1往復ずつという陣容になりました。

下り
 スーパー宗谷1号 札幌8:30 → 13:28稚内
 サロベツ 札幌12:20 → 17:50稚内
 スーパー宗谷3号 札幌17:22 → 22:20稚内
 利尻 札幌23:00 → 6:00稚内
上り
 スーパー宗谷2号 稚内7:37 → 12:35札幌
 サロベツ 稚内13:45 → 19:05札幌
 スーパー宗谷4号 稚内16:53 → 21:51札幌
 利尻 稚内22:00 → 6:00札幌

 これで北海道の定期急行は青森行の〈はまなす〉のみとなり、道内で完結する列車では全て廃止になりました。

◆ 885系「白いかもめ」デビュー
 3月11日より運行を開始。
 24往復16往復が置き換えられ、博多~長崎は最速1時間47分(43号 博多20:02 → 22:57長崎)になりました。
 時刻表上では「かもめ型車両」と表現していました。
(残り8往復は783系「ハイパーサルーン」)
 5月号の「新のりもの風土記シリーズ1」で取り上げられています。

◆ 仙石線仙台付近地下線化 あおば通へ延伸
 3月11日に仙台~陸前原ノ町が地下線化され、仙台側はさらにあおば通まで延伸しました。
 市営地下鉄南北線への乗り換えはあおば通駅が便利だとPRしています。

◆ 東海道・山陽新幹線の食堂車が営業終了
 「ひかりレールスター」デビューの影で、「グランドひかり」で残っていた食堂車の営業が、ダイヤ改正の前日、3月10日を持って終了しました。
 最後は東京~博多でわずか4往復でした。
 これで、原則予約不要で利用できる本格的な食堂車は、日本からは消えてしまいました。

◆ 営団南北線・東京都営三田線延伸 東急目黒線と直通運転開始
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 9月26日に営団南北線は目黒~溜池山王、都営三田線は目黒~三田が開業し、同日より東急目黒線・武蔵小杉までの相互直通運転を開始しました。
 南北線は全線地下だし、ホームドアもあるので、9000系をじっくり見られる(撮れる)チャンスはこれまで全くありませんでした。
 都営三田線の目黒~白金高輪は営団南北線と線路を共用。
 線路・駅は営団の保有ですが、都営自身も第2種免許を保有し、営団と並行して営業を行なう形になります。
 (なので都営の運転士も目黒まで乗務。)
 これに先立ち、東急側では8月6日に目蒲線の運転形態を変更、目黒側を目黒線とし、多摩川~蒲田は東急多摩川線と改称して、線内折返し運転に変更しています。

◆ 東京都営大江戸線 全線開通
 まず4月20日に新宿~国立競技場間が開通。
 この時点で、既に開業していた区間も含めて「大江戸線」の名がつきました。
 そして、12月12日に全線開通。
 路線名選定の経緯も含め、一部物議をかもし出した6の字運転ですが、これを持って都庁前~春日~六本木~都庁前~光が丘の40.7㎞が全通、横浜市営(1・3号線 「ブルーライン」)を抜いて日本最長の地下鉄路線になりました。

◆ 左沢線「びゅうコースター風っ子」運転開始
 貨車改造のトロッコ列車の代替のディーゼルカー。
 6月11日に快速「さくらんぼ風っ子」でデビューし、以降JR東日本エリアの各地で姿が見られる事になります。
(2005年11月には首都圏の青梅線で運行の実績あり。)

◆ 有珠山噴火で室蘭本線迂回運転実施
 有珠山が3月31日に、28年振りに噴火し、室蘭本線の長万部~東室蘭が不通となりました。
 函館本線(山線)経由の特急〈北斗〉(臨時扱い)が6往復設定されましたが、最速でも3時間59分となり、室蘭本線経由と比較して1時間程度余計にかかっています。
 長万部~札幌では倶知安・小樽に停車していました。
 東室蘭~札幌には愛称のない臨時特急が7往復設定されました。
 寝台特急も函館本線経由で運行されましたが、一部は函館~札幌が運休になったとの事。
 また、函館本線(山線)は国鉄時代末期よりローカル線化していたため、特急(及び貨物列車)の迂回運転のため線路容量が不足し、一部の普通列車は運休、バス代行という事態も起きています。
 室蘭本線では後に日中の普通列車のみ運行を再開し、6月8日には全面的に復旧しました。
 函館本線(山線)では、今後の迂回運転に備え、一部の駅で撤去していた交換設備の復旧を行なっています。

◆ 天草空港開港 天草エアライン就航
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 天草空港は3月23日に開港し、同日より天草エアライン(AMX)が天草~福岡線、天草~熊本線に就航しました。
 AMXは後には熊本~松山(後に神戸に変更)線も開設しますが、就航から10年近く経った今も、写真のDHC-8-300の1機だけでのんびり?と営業しています。
※実は来月、福岡→天草線に搭乗する予定です。
 搭乗記を当ブログで書きたいと思います。

◆ その他
○団体割引の利用条件緩和(15人以上→8人以上)
○筑肥線複線化 ダイヤ改正
○さいたま新都心駅開業
○京都市営烏丸線~近鉄奈良 直通急行運転開始
○「淡路花博 ジャパンフローラ2000」開幕

《表紙の写真・巻頭グラビア》
1月号 長野新幹線
 雪景色の中を快走するE2系。
連載特集・日本の旬「睦月」
◆ 「新年西海道」
◆ 「西海冬味わい」
◆ 「乗る 九州」 など
◆ 駅弁細見151 さば寿司(別府駅)

2月号 中央線〈スーパーあずさ〉
 E351系と梅。
連載特集・日本の旬「如月」
◆ 「雪 夢心地」
◆ 「雪・湯・味わい」
◆ 「雪 乗る」 など
◆ 駅弁細見152 雪ん子姉妹ずし(新潟駅)

3月号 ひかりレールスター
 表紙写真の下部には「Rail Star」のロゴも書かれています。
連載特集・日本の旬「弥生」
◆ 「鳥 見旅」
◆ 「より鳥 地鶏」
◆ 「鳥 乗る」 など
◆ 駅弁細見153 きじ御膳(品川駅)

4月号 土讃線(阿波川口~小歩危間)
 2000系。
連載特集・日本の旬「卯月」
◆ 「花 日和」
◆ 「桜 花づくし」
◆ 「花 乗る」 など
◆ 駅弁細見154 桜えびめし(沼津駅)

5月号 長崎本線(多良~肥前大浦) 
 885系〈かもめ〉。
 グラビアでは新連載が始まりました。
●旬の駅から小さな旅へ1 新庄駅
●新のりもの風土記シリーズ1 春の西九州 白いかもめ
●駅弁細見155 峠の機関車(軽井沢駅)
 
6月号 富良野線(臨)ラベンダー畑付近
 ラベンダー畑の向こうを、キハ150の単行が走ります。
●旬の駅から小さな旅へ2 福山駅
●新のりもの風土記シリーズ2 ひかりレールスターで行く C57『やまぐち号』
●駅弁細見156 料理弁当 瀬戸内紀行(広島駅)
 
7月号 羽越本線(吹浦~遊佐)
 485系(上沼垂色)の〈いなほ〉。
 バックは鳥海山。
●旬の駅から小さな旅へ3 佐原駅
●新のりもの風土記シリーズ3 本州のてっぺんを走る スーパーはつかり
●駅弁細見157 こんぴら参り(高松駅)

8月号 山陰本線(折居~三保三隅)
 181系〈いそかぜ〉。
●旬の駅から小さな旅へ4 伊豆急下田駅
●新のりもの風土記シリーズ4 トロッコ列車 この夏コレクション
●駅弁細見158 けっから飯(旭川駅)

9月号 小海線(小淵沢~甲斐小泉)
 キハ110の単行。
●旬の駅から小さな旅へ5 紀伊勝浦駅
●新のりもの風土記シリーズ5 ファンタジックな鋼索鉄道 生駒ケーブル
●駅弁細見159 美濃囲い王将(岐阜羽島駅)

10月号 米坂線(羽前沼沢~手ノ子)
 紅葉の中を行くキハ58+キハ28(新潟色)。
 ちなみに2両とも非冷房車です。
●旬の駅から小さな旅へ6 稚内駅
●新のりもの風土記シリーズ6 この秋、山梨が楽しい ジャーニー八ヶ岳号
●駅弁細見160 みやぎ黄金海道(仙台駅)

11月号 釧網本線
 釧網本線(塘路~茅沼)
 湿原の中を走るキハ54の単行。
●旬の駅から小さな旅へ7 長崎駅
●新のりもの風土記シリーズ7 紅葉の秋を楽しむ ボンネットバス
●駅弁細見161 びっくりみそかつ(名古屋駅)

12月号 高山本線(笹津~東八尾)
 神通川を渡るキハ120の3連。
 この年は全体的にローカル線・ローカル列車が多いようです。 
●旬の駅から小さな旅へ8 和倉温泉駅
●新のりもの風土記シリーズ8 20世紀最後の師走 冬の列車トピックス
●駅弁細見162 日本海鰰(ハタハタ)すめし(秋田駅)

《裏表紙の広告》
 偶数月は8月からスポンサーが代わりました。
1月号 トヨタレンタカー
2月号 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
3月号 トヨタレンタカー
4月号 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
5月号 トヨタレンタカー
6月号 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
7月号 トヨタレンタカー 
8月号 大塚製薬 ポカリスエット
9月号 トヨタレンタカー
10月号 大塚製薬 ポカリスエット
11月号 トヨタレンタカー
12月号 大塚製薬 ポカリスエット

《その他》
「2000年問題」という事態があったのはご存知と思います。
 2000年1月1日になったとたんに、コンピューターが誤作動を起こすというもの。
 これに対応するため、年を跨いで運行する鉄道は、日付が変わる直前に最寄の駅に停車させて、日付が変わった後安全を確認して運転を再開するという措置がとられました。
 1月号(1999年12月号も)の「NEWS」ではなぜかJR東日本だけが対応するように読めますが、実際はほとんど全ての鉄道で行われたはずです。

 2000年12月31日~2001年1月1日にまたがって運行される一部の列車には、20→21の世紀のまたがりを記念して「21世紀」「ミレナリオ」の名をつけて運行される列車が多数運転されました。
 東北・上越・長野各新幹線でも、東京を23時を過ぎて到着する列車には「ミレナリオ」の5文字が列車名につけられています。
(<ミレナリオMAXあさひ336号>のように)

 国鉄時代末期からスキーシーズンに運行されてきた〈シュプール号〉ですが、関東地域に関しては1999-2000シーズンを最後に廃止、2000-2001シーズンは〈アルペン号〉の名前で3ルート運行されるに留まっています。
 
《定価》
1~11月号    970円(本体 924円)
12月号     1050円(本体1000円)
 ついに1000円の大台に乗ってしまいました。

※その他のトピックス
◆ シドニー五輪女子マラソン 高橋尚子金メダル
◆ 大阪府に日本初の女性知事
◆ 三宅島噴火災害 全島民避難
プロ野球日本シリーズ 巨人(4-2)ダイエー MVP:松井秀喜
日本ダービー優勝馬 アグネスフライト 鞍上:河内洋


 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)