初回いきなり降板した東野投手はどうなったかと心配したのですが、単なる打撲だそうで、胴上げにも参加していましたね。
良かった、良かった。
それにしても6戦全部接戦でした。
一番点差がついたのが第4戦の4点(○日本ハム8-4巨人●)でしたが、全試合が4点以内の差で収まったのは、1996年(オリックスVS巨人)以来だったのですね。
ともあれ両軍の皆さん、一年間お疲れ様でした。
全然関係ない所から始まってしまいましたが、「JTB時刻表大研究」、やります。
今回は1997年です。
新幹線に関する話題が豊富な一年になりました。
新幹線に接続する第3セクター鉄道の開業・開通も相次ぎました。
これに合わせて、3月22日にJRグループ全体の改正が行なわれたのに続き、10月1日に東日本地域、11月29日に西日本地域で改正が行なわれました。
近畿圏で新路線の開通が相次いだ年でもあります。
どうでもいい事ですが、背表紙の「日本交通公社」表記が、5月号から「JTB」になりました。
《1997年の十大トピックス》
◆ 長野新幹線開業 東京-長野間最速1時間19分
10月1日開業。
最速の〈あさま3号〉は、東京10:20→11:39長野というノンストップ運転でした。
北陸新幹線の一部区間の先行開業、と言う事で、開業当初は「長野行新幹線」という苦しいネーミングになっていました。
北陸地方に配慮したものとされていますが、名前にこだわる日本らしい話で、北陸地域に延伸するまでは、単純に「長野新幹線」でいいじゃないか、と思ったりもしました。
(実際、後にそうなります。)
◆ 秋田新幹線開業 東京-秋田間最速3時間49分
長野新幹線より先、3月22日開業。
新在直通の新幹線は<つばさ>に次いで2例目になります。
最速の列車は
下り
3号 東京12:56 → 16:45秋田
上り
4号 秋田12:42 → 16:31東京
の1往復で、途中仙台・盛岡・大曲のみの停車でした。
(東京~盛岡間は〈やまびこ〉と併結。)
大曲はスイッチバック構造の駅で、全列車停車になります。
<こまち>は東京~盛岡間は<やまびこ>との併結運転でしたが、一部は仙台~盛岡間を単独で運転する列車もありました。
「乗り物風土記シリーズ104」で取り上げられています。
合わせて在来線としての田沢湖線も標準軌となり、専用の701系が投入されました。
◆ 500系〈のぞみ〉デビュー 世界最高速300㎞/h運転実施
(2009年12月16日撮影)
注目の世界最高速列車がいよいよ営業運転に入りました。
3月22日にまずは新大阪~博多間の1往復で運行を開始、所要2時間17分で300系<のぞみ>より15分短縮しました。
下り
503号 新大阪7:53 → 10:10博多
上り
500号 博多19:21 → 21:38新大阪
続いて11月29日の改正で3往復が東海道区間に乗り入れ、東京に姿を見せる事になります。
下り
505号 新大阪7:53 → 10:10博多
1号 東京6:00 → 10:49博多 (新横浜にも停車)
13号 東京11:56 → 16:45博多
25号 東京17:52 → 22:45博多 (新横浜にも停車)
上り
6号 博多6:35 → 11:28東京
18号 博多12:35 → 17:24東京
24号 博多15:35 → 20:28東京 (新横浜にも停車)
500号 博多19:21 → 21:38新大阪
東京~博多間はついに5時間を切り、最速は4時間49分。
500系は3月号の「乗り物風土記シリーズ104」、11月号の「同112」と、1年で2回取り上げられています。
ちなみにこの改正では新横浜停車の<のぞみ>が増となった上、あの「名古屋とばし」が解消されています。
(500系の<1号>が新横浜・名古屋・京都に停車しながら、東京~新大阪間の所要時分が2時間30分で変わらず)
◆ 消費税率引上げで各社運賃・料金を改定
消費税率が3%→5%に引き上げられた事によるもの。
東京都区内~大阪市内の運賃は 8,340円 → 8,510円。
また、同区間の東海道新幹線の料金は 5,140円 → 5,240円。
税率が引き上げられた4月1日はJRグループ発足10周年に当たるのですが、おかげで祝賀ムードが全くありませんでした。
◆ 北越急行ほくほく線 土佐くろしお鉄道宿毛線開業
ほくほく線は3月22日開業、在来線最高速の160㎞/h運転を行なう特急<はくたか>も運行を開始しました。
最速の〈はくたか2・10号〉は越後湯沢~金沢間2時間28分。
(直江津・富山・高岡のみに停車)
東京~金沢間は下りが<あさひ1号>→<はくたか2号>、上りは<はくたか1号>→<あさひ2号>の乗り継ぎが最速。
共に3時間43分となり、ほくほく線開業前の最速3時間58分(<あさひ1号>→<かがやき2号>)より15分短縮になりました。
宿毛線は10月1日に開業し、特急〈南風〉〈しまんと〉〈あしずり〉合計6往復が直通運転を始めました。
<南風8号>は宿毛~岡山間を4時間25分で結んでいます。
◆ JR東西線開業 学研都市線-JR神戸・宝塚線直通運転開始
JR東西線は全国統一改正に先立ち、3月8日に開業。
国鉄時代から「片福連絡線」として構想があった路線で、ほぼ全線が地下線になっています。
一方で引き換えに片町線(学研都市線)京橋~片町間が前日を持って廃止。
学研都市線では快速が増発され、快速がJR宝塚線、各駅停車がJR神戸線直通となって、尼崎で京都・高槻方面からの各駅停車と接続を取り合うパターンになります。
合わせてJR宝塚線新三田~篠山口間複線化、JR神戸線の新快速・快速の尼崎停車も実施されています。
◆ 信越本線碓氷峠区間廃止 軽井沢-篠ノ井間しなの鉄道移管
長野新幹線の開業と引き換えに信越本線は横川~軽井沢間が廃止、軽井沢~篠ノ井間は第3セクター鉄道に移管という事になりました。
新幹線に並行する在来線の第3セクター移管は初のケースとなりました。
碓氷峠区間はJRバス関東が7往復で代替輸送を開始しています。
この区間の廃止は、本線を分断する事にもなるので物議をかもし出し、一部では裁判沙汰にもなりました。
しかし冷静に考えれば、特急<あさま>がなくなってしまえば、後はバスが数往復するだけで済んでしまう程度の輸送量しかなく、しかも補助機関車の配置などでコストが大幅にかかる区間をを維持するのは、やはり無理だったのでしょう。
◆ 長期不通の大糸線・島原鉄道が復旧工事完成で全通
2年前の水害で不通になっていた大糸線は、11月29日のダイヤ改正に合わせて、ようやく運行を再開しました。
しかし一方で花輪線の大館~東大館間が集中豪雨の復旧工事のため不通になるなど、日本の鉄道はこの後も、大規模な水害の度に長期の運休、ひいては廃線の危機に晒されていく事になります。
島原鉄道は新線を建設して運行を再開、合わせて観光トロッコ列車の運行を開始しました。
◆ 大阪港トランスポートシステム(OTS)・京都市営東西線開業 東京都営・大阪市営地下鉄等延伸
OTSは南港地区への足として12月18日、大阪市営地下鉄中央線・及びニュートラムを延伸する形で開業しました。
京都市営地下鉄は6月3日に烏丸線が国際会館へ延伸。
(12月11日に京都議定書が議決された場所です)
また、10月12日には東西線がようやく開業。
京阪京津線は京都市内の路面区間を廃止し、地下鉄東西線に片乗り入れする形態に改めました。
大津市内には路面区間が残っていますが、路面区間を走る電車が地下鉄に乗り入れるのは初のケースになります。
都営地下鉄12号線は、12月19日に新宿に延伸、他の地下鉄路線と接続しました。
OTSと都営12号線の路線図・時刻表は、翌1998年1月号より掲載されています。
大阪市営自体は長堀鶴見緑地線が8月29日に両端を延伸。
同年3月にオープンしていた大阪ドーム(現京セラドーム大阪)へのアクセスともなっています。
この他、営団地下鉄南北線・大阪都市モノレールも延伸開業を行なっています。
◆ 東京湾アクアライン開通 高速バス運行開始
高速バスはフェリー(マリンエキスプレス)代替の川崎駅東口~木更津駅東口間の他、横浜駅東口~木更津駅東口線、羽田空港~木更津駅東口線が開業しました。
川崎線は京急・臨港・川崎市営・ベイサービス・小湊・日東が18往復を運行。
横浜線は京急・小湊・日東が9往復で、羽田線は京急・リムジン・小湊・日東が16往復で運行を開始しました。
いろいろ物議を醸したアクアラインですが、少なくともバス業界(特に千葉県側)にはプラスに働いたはずで、この後続々路線が開業する事になります。
◆ その他
○ 東北新幹線新型2階建てE4系運行開始
○ 美祢線大嶺支線廃止
○ 南部縦貫鉄道休止
○ オレンジカード5,000円・10,000円券発売停止
《表紙の写真・巻頭グラビア》
1月号 信越本線 米山駅
駅を通過する特急<かがやき>。
晴れていますが、冬らしく海がかなり荒れています。
新幹線接続ビジネス特急として金沢~長岡間を運行していた<かがやき>は3月改正時、<はくたか>新設と引き換えに廃止になっています。
● ステーションウォッチングシリーズ93 門司港駅
● 乗り物風土記シリーズ102 特別デザイン機 スヌーピー号
※なぜか寝台特急<トワイライトエクスプレス><北斗星>と抱き合わせ
● 駅弁細見116 卓袱弁当(長崎駅)
2月号 釧網本線 北浜駅
キハ54単行の快速<しれとこ>。
● ステーションウォッチングシリーズ94 沼津駅
● 乗り物風土記シリーズ103 雪の只見線 ロータリー除雪車
● 駅弁細見117 鳥海釜めし(酒田駅)
3月号 秋田新幹線「こまち」
走行区間は不明ですが、田沢湖線のどこかと思われます。
3ヶ月連続して雪景色。
● ステーションウォッチングシリーズ95 北上駅
● 乗り物風土記シリーズ104 ダイヤ改正トピックス 新幹線新時代
● 駅弁細見118 鳥海釜めし(酒田駅)
4月号 関西本線 笠置駅
キハ120の2連が、桜が満開の駅を出発。
● ステーションウォッチングシリーズ96 久留米駅
● 乗り物風土記シリーズ105 虹のフライト レインボー777
● 駅弁細見119 北海手綱(小樽駅)
5月号 日豊本線 杵築~大神
881系<ソニック>。
<ソニックにちりん>は、3月改正で愛称が単純化されました。
● ステーションウォッチングシリーズ97 弘前駅
● 乗り物風土記シリーズ106 春の鳥羽湾 ゆうらん船
● 駅弁細見120 和風カツ弁当(清水駅)
6月号 土讃線 豊永
キハ185系の特急<南風>。
ブルーの紫陽花が美しいです。
● ステーションウォッチングシリーズ98 一ノ関駅
● 乗り物風土記シリーズ107 ジョイフルトレイン お座敷列車
● 駅弁細見121 肉めし(久留米駅)
7月号 山形新幹線 つばさ
走行区間は不明ですが、米沢~山形の間のどこかだと思います。
● ステーションウォッチングシリーズ99 花巻駅
● 乗り物風土記シリーズ108 東京-北陸間の短絡ルート 北越急行ほくほく線
● 駅弁細見122 鮎寿司(綾部駅)
8月号 紀勢本線 岩代~切目
283系<オーシャンアロー>。
● 乗り物風土記シリーズ109 夏の秋田へ 秋田新幹線こまち
「ステーションウォッチングシリーズ」が100回となり、記念特集として「夏休み 家族で行きたい駅77」が掲載されました。
駅そのものよりも、駅近くの観光地とか、祭りとかの写真が中心になっています。
この特集記事のためか、「駅弁細見」はお休み。
9月号 飯山線 横倉駅
キハ40(飯山線色)。
●新たに「新ステーションウォッチングシリーズ「駅むかし語り」」がスタート、第1回は延岡駅。
「旧 日ノ影線」のサブタイトルがつき、昭和38年頃の延岡駅の駅舎の写真と昭和43頃の地図、それに日ノ影線→高千穂線を転換した高千穂鉄道の写真が加えられています。
● 乗り物風土記シリーズ110 北海道のディーゼル特急
● 駅弁細見123 ほたて丼(北見駅)
10月号 新幹線「あさま」 佐久平~上田
第2千曲川橋梁を渡る<あさま>。
写真はたぶん上りの試運転。
下りだと、この鉄橋(コンクリート橋ですが)を渡ると、まもなく上田駅です。
● 新ステーションウォッチングシリーズ「駅むかし語り」2 旧士幌線・広尾線 帯広駅
● 乗り物風土記シリーズ111 長野行新幹線 『あさま』登場!
● 駅弁細見124 きぬ巻時雨寿司(吉野口駅)
11月号 釜石線 宮守~柏木平
「めがね橋」を渡る、たぶん急行<陸中>のキハ110系の3連。
●「あさま」開業記念特集として、新ステーションウォッチングシリーズ番外編「東京駅再見」。
駅舎よりも、周辺の地図が見開きで大きく掲載されています。
● 乗り物風土記シリーズ112 500系『のぞみ』東京へ!
● 駅弁細見125 舟弁当(美濃太田駅)
12月号 新幹線500系 浜松~豊橋
11月改正で東海道新幹線にも乗り入れた500系が浜名湖を横断。
● 新ステーションウォッチングシリーズ「駅むかし語り」3 下津井電鉄 児島駅
● 駅弁細見126 子安いなり寿し(御坊駅)
「第15回JTB時刻表フォトコンテスト」受賞作発表のため、「乗り物風土記シリーズ」はお休み。
《裏表紙の広告》
1月号 山一證券 山一MMF(マネー・マネージメント・ファンド)
2月号 ソニー Hi8 Handycam SC55
3月号 山一證券 「あなたに一番 百年目の山一證券」
竹之内豊を起用。
4月号 スズキ スズキワゴンRワイド
5月号 山一證券 山一MMF(マネー・マネージメント・ファンド)
6月号 日産陸送 マイカー宅配便
7月号 山一證券 「あなたに一番 百年目の山一證券」
これが、山一證券最後の広告になりました。
山一はこの年、創業100周年を迎えようとしていましたが、粉飾決算や不正な利益供与が発覚した事で、自主廃業に追い込まれる事になります。
時刻表から脱線する私的な昔話になりますが、私は自主廃業発表のニュースを、成田空港で旅客機を撮影している最中に、NHK(TV)ニュースの音声で聞きました。
発表は11月24日(勤労感謝の日の振替休日)だったのですが、休日なのに経済の事件でニュース枠が延長になったので驚いたものです。
あれからもうすぐ12年になります。
山一の消滅により、以降のJTB時刻表の裏表紙の広告は月代わりになります。
8月号 ホテルアローレ
石川県加賀市にオープンしたホテル。現在も盛業の様子。
9月号 クラリオン アゼスト
10月号 トヨタレンタカー
11月号 トヨタレンタカー
12月号 ゆうわく和歌山キャンペーン
《その他》
「私鉄時刻表」は、
1月号(95)…南海
2月号(96)…東北・北関東・北陸の私鉄
3月号…お休み
4月号(97)…東武
5月号(98)…近鉄(Ⅰ)
6月号(99)…近鉄(Ⅱ)
7月号(100)…西武
8月号(101)…京阪
9月号…お休み
10月号(102)…阪急
11月号…お休み
12月号…お休み
2月号の「東北・北関東・北陸の私鉄」…津軽・南部縦貫・十和田・弘南・くりはら・福島・日立・茨城・総武流山・銚子・大井川・遠州・豊橋・松本・福井・京福・北陸・加越能。
後に廃止になった鉄道、経営形態が変わった鉄道も多くあります。
先日一部区間が廃止になった北陸鉄道の石川線は準急があり、パターンダイヤにはなっていませんでした。
浅野川線にも急行がありました。
東京(浜松町)~札幌(白石)間で運行されていたカートレインは、この夏を持って運行を終了し、代わりに冬場より、白石~釧路(新富士)間の北海道内で「カートレインくしろ」が設定されました。
《定価》
1~4月号 950円(本体 922円)
5~12月号 970円(本体 924円)
※その他のトピックス
◆ 香港が中国に返還
◆ 英国ダイアナ元皇太子妃事故死
◆ タイガー・ウッズ 最年少マスターズ優勝
プロ野球日本シリーズ ヤクルト(4-1)西武 MVP:古田敦也
日本ダービー優勝馬 サニーブライアン 鞍上:大西直宏
申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)