№62 1994年廃止 小坂鉄道
1994年に廃止になったローカル私鉄で、昨日は野上電気鉄道を取り上げました。
今日は秋田県の小坂鉄道です。
以前は岡山県の片上鉄道と共に同和鉱業が運営し、花岡線もありました。
同鉄道の場合は、正確には旅客営業が廃止。
9月30日限りの事でした。
貨物営業はその後も続き、小坂→茂内間には相当急な勾配もあるため、時にはDL3重連の運行もありました。
しかし、昨2008年に貨物営業も休止。
そして、今年の春、正式に全線廃線になりました。
旅客用のディーゼルカーと、貨物列車用のディーゼル機関車、それに全駅の写真をご覧頂きます。
(1) 車両
キハ2100形 (番号不明です。ごめんなさい。)
小坂鉄道唯一の旅客車両。
日本車両製造の標準車両で、似たような車両が他の鉄道でも使われていました。
旅客営業廃止後、2両は県境を越え、弘南鉄道黒石線に転用されてキハ22を置き換え、同線の廃止まで使用されました。
旧国鉄DD13ベースのDLですが、国鉄型がほとんど入換専用だったのに対してこちらは本線貨物を牽引できるように仕様を変え、総括制御(重連でも運転士が1人で済む)も出来るようになっていました。
(2) 駅
大館
JRの大館駅からは離れた位置にありました。
岱野
東岱野
雪沢温泉
新沢
深沢
茂内
唯一の交換駅で、小坂から来たDL重連の貨物列車の場合、DLは1両を残して切り離し、残りの1~2台は小坂へ引き返していきます。
篭谷
古館
この駅は1985年10月1日開業。
比較的新しい駅でしたが、わずか9年の営業でした。
小坂
北国の、それも貨物営業を行なっている鉄道、という事があるのか、比較的質素な駅が目立つような気がします。
レールは、やはりローカル線としてはしっかりしているという印象がありました。
大館~小坂間には、現在は秋北バスが運行されています。
鉄道の代替ではなく、鉄道が旅客営業をしていた頃から路線があり、これが鉄道の旅客営業廃止の遠因ともされています。
しかし、鉄道廃止後もJTB版・JR版とも時刻が掲載されていません。
これでは、小坂へは陸中花輪(後に鹿角花輪に改称)からしか行けないように見えてしまいます。
何とか時刻が掲載されないものでしょうか。
(現在平日10往復・土休日8往復運行)
最後に、駅で配布していた時刻表をご覧頂きます。
末期は7往復にまで削減され、しかも土・休日は朝・夕の計3往復が運休になっていました。
今日の記事は、
「ローカル私鉄車両20年・東日本編」(寺田裕一・JTBキャンブックス)
を参考にさせていただきました。
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また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)