№56 スペシャルカラー機大集合! 1 ANAグループ編

 現在「JTB時刻表大研究」シリーズを連載していますが、昨日の1993年の《十大トピックス》の中で、「ANAマリンジャンボ就航」を挙げました。
 昨日も申し上げたように、この機体はANAの搭乗5億人を記念してデビューしたスペシャルカラー機で、全国の小学生からデザインを募集し、当時千葉県市川市の小学6年生の女の子 -なんでも現在はデザイン会社に就職しているとか。時の流れは早い…- が描いたこのデザインが、最優秀作品に選ばれました。
 1993年9月21日に初就航、TVでも何度も取り上げられ、全国的な話題になりました。
 また、世界規模で航空業界全体にも大きな影響を与えました。
 それは今も続き、国の内外で今もスペシャルカラー機がデビューし続けています。
 そこで、連載はちょっとお休みにし、私が撮影した世界のスペシャルカラー機を、本当にささやかではありますが、ご覧頂こうと思います。
 本来は1回限りにするつもりだったのですが、ささやかとはいえある程度まとまった枚数があるので、3回に分けてご覧頂きます。
 1回目はやはり、スペシャルカラーといえば、という所でANAグループを取り上げます。

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 改めて「マリンジャンボ」をご覧頂きます。
 なにより機体全体を一頭の鯨に見立てた、その発想自体が秀逸だと、今見ても思います。
 本来は1年間の予定でしたが、あまりに好評だった事、加えて1995年初頭の阪神大震災で山陽新幹線が不通になり、臨時便運行のため機材が不足した事で、結局1995年の5月一杯まで就航しました。

 私は、1993年10月12日に搭乗した事があり、記念のしおりを貰っていますのでご覧頂きましょう。

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 表面には、その他の優秀賞、審査員特別賞のデザインが並んでいます。
 個人的には、審査員特別賞の一番上、「エビフライ」が大好きです。
 下から2番目はアイスクリームですね。
 裏面にはボーディングパスを差し込めるようになっています。
 この時は、当時のスーパーシートを奮発していたのですが、今思えば普通席の方が楽しめたのかな、と思っています。

 「マリンジャンボ」はその名の通りB747-400D(JA8963)にデザインされているため、運行路線は幹線に限られ、B747が就航できない地方の空港では見る事ができませんでした。
 そこでその年の年末には、地方路線の主力機であるB767-300(JA8579)にも同じデザインを施し、「マリンジャンボJr」の名で運航を開始しました。

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 これは1994年12月17日に高松空港で撮影したものです。
 ちなみに、なぜ地上レベルで撮影できたかというと、新空港開港5周年記念のイベントが行なわれていて、エプロンにも一定の区域で立ち入りができたからです。
 展示中の飛行機による曲芸飛行なども行なわれていましたが、やはり一番の人気がこの「マリンジャンボJr」でした。

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 こちらも1995年5月まで就航し、その後は普通のANAカラー(トリトンブルー)になりました。
 塗り替えの後、富山→東京線で再びこの機体に搭乗しているのですが、ドア付近にこんな物がありました。

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 この機体が「マリンジャンボJr」だった、という記念のプレートです。
 今でもあるのでしょうか。

 「マリンジャンボ」の成功に気を良くしたに違いないANAは、この後矢継ぎ早にスペシャルカラー機をデビューさせていきます。
 この先は、スペシャルカラー機をデビュー順にご覧頂きます。
(全部ではないです。また、撮り損ねたものもあります。)

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 北海道スキーツアーのキャラクターだったスヌーピーとその仲間を、トリトンブルーベースの機体にちりばめています。
 1996-1997シーズンの第1弾(B747-400D・JA8961)に続き、1997-1998シーズンにはキャラクターを多少変えて第2弾がデビュー。
 このシーズンではB747-400D(JA8965)の他、B747SRでも1機(JA8139)がデザインされ、主に大阪~札幌線に就航しました。
 ANAのB747クラシック(200・SR)では唯一のスペシャルカラー機になりました。

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 1998年には、B747SRの後継機として、B777-300が就航。
 最初に就航した2機(JA751Aと、写真のJA752A)のみスペシャルカラーになりました。
 特に名前は付けられていませんが、風をイメージしたものとされています。

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 いよいよ「ポケモンジェット」の就航で、まず1998年にはトリトンブルーをベースに、ポケモンのキャラクターをちりばめたデザインが計4機(B747-400D×1(JA8965)、B767-300×2(JA8569と、写真のJA8578)、また初めて国際線用としてB747-400×1(JA8962))就航。

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 翌1999年にはデザインが公募され、計3機(B747-400D×1(写真のJA8986)、B767-300×2(JA8288・JA8357))が就航しました。
「ポケモンジェット」シリーズはこの後も出てきますが、個人的にはこのデザインが一番好きです。

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 八丈島線の機材大型化のために、ANK(エアー・ニッポン)がリースで導入したB37-400(JA391K)です。
 ほぼ八丈島線専用になるため、イルカのデザインが施されています。
 後にもう1機(JA392K)追加され、ほぼ同じデザインで就航しましたが、現在は2機ともADOを経由して、SNAで運航されています。

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 ANAは1998年に「スター・アライアンス」に加盟。
 スター・アライアンスは、発足当初は加盟航空会社の機体デザインを輪切りにして描いていたのですが、ANAを初めとして加盟航空会社が増えてきたのでデザインを変え、白い胴体の上部に加盟会社のマークを描くデザインに変えました。
 ANA機ではB767-300(JA8290)の機種側からANA-エア・カナダ-ニュージーランド航空-アンセット・オーストラリア航空-(ルフトハンザ・ドイツ航空-スカンジナビア航空)-タイ国際航空-ユナイテッド航空-ヴァリグ・ブラジル航空の順に書かれています。
 なお、アンセット・オーストラリア航空は2004年に経営が破綻して消滅。
 ヴァリグ・ブラジル航空も経営難で脱退しています。

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 ANAが、2001年オープンの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)の公式スポンサーという事で、B767-300の1機にウッドペッカーを描いています。
 ただ、USJがTDRほどの人気はやはりないのか、デザイン自体は現在も続いてはいるものの、後が続いていません。
 このJA8357は、以前は「ポケモンジェット99」でした。

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 コミューター機材にもスペシャルカラー。
 2001年以降、YS-11の後継機として導入されたDHC-8-Q300には、1機毎に就航地にちなんだカラーが尾翼部に描かれていました。
 写真のJA801Kは、大島線を中心に飛ぶので、大島の名物の「椿」が描かれていました。
 2号機以降は札幌(丘珠空港)が中心になるので北海道の花になり、JA802K…ひまわり、JA803K…すずらん、JA804K…コスモス、JA805K…はまなす。
 ただし、現在は皆ANAトリトンカラーになってしまったようです。
 運航はエアーニッポン(ANK)から分社したエアーニッポン・ネットワーク(A-net)が担当しています。

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 2004年には「ポケモンジェット」の仲間が増えました。
 上は「ピカチュウジャンボ」(JA8957)。
 暮れに就航した、下の「お花ジャンボ」(JA8956)はまたもやデザインの公募によるもの。
 この2機は現在、特定の期間には就航路線を限定して、キャンペーンを行なっています。

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 B737-700は、B737-500の後継機である他、国際線との共通事業機でもあり、主に中部国際空港を発着する路線で運用。
 2005年12月就航の最初の2機(写真のJA01ANと、JA02AN)は名古屋ベース、と言う事で、名古屋城の金の鯱をイメージし、トリトンブルーの部分を金色に変えて就航。
 運航はANKが行なっています。

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 中国線開設20周年記念機「Fly!パンダ」。(JA606A)
 子パンダがしがみついている?のが解かるでしょうか。

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 「スター・アライアンス」も加盟会社が急速に増え、一方で浮き沈みが大きくなってきた事もあるのか、結局加盟全社で胴体一杯にロゴを描き、その下部に会社のロゴを加える統一デザインに落ち着く事になりました。
 ANAでは国際線用にはB777-300ER(JA731A)、B767-300ER(JA614A)、国内線ではB777-200ER2機(JA711AとJA712A)、そして写真のB737-800(JA51AN)の1機、合計5機にデザインされています。
 このB737-800は、B737-700の発注の変更によって導入されたもので、ANKによって運航されています。

 この他、昨年退役したA321が導入当初、フィルムのネガに日本の観光地をあしらったスペシャルカラーを施していましたが、名古屋が中心だった事もあり、撮影に行く機会のないままトリトンブルーになってしまいました。残念です。

 既にご存知の方も多いとは思いますが、ANAでは12月に、1980年代後半まで使用した「モヒカンブルー」を復刻し、主に東京~鹿児島・宮崎線に就航させると発表しています。
 いよいよ航空業界も旧カラー復刻ブーム -欧米では既にあるのですが- なのか!?と思わせますが、公表されているダイヤ通りなら、羽田での折返しが絶好の時刻なので、何としても撮りに行かないと!
 でも、本当は14年前、L-1011「トライスター」の引退の時にやって欲しかったかなあ、と今でも思っています。

 明日は、その他の日本のスペシャルカラー機をご覧頂きます。という所で…

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 こんな2ショットもありました…。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)