№44 バスマガジン vol.37(講談社) 1

「バスマガジン」も37号になりました。
 2003年に創刊された当時は、「バスの雑誌も随分とライトなものになってきたなあ。」と感じたものです。
 毎号の刊行に苦心していた「バス・ジャパン」とか、あるいは昔の「モータービークル」(九段書房)やその流れを汲んで専門色が濃い「バスラマ・インターナショナル」とかを読んでいたので、そう感じたのかもしれません。
 例によって、「レビュー」というほど大げさではなく、気になる記事をピックアップしていきたいと思います。

◆ KC-車の生きる道
 なんだか随分大げさなタイトルのようにも思えます。
 確かに、ついこの間デビューしたばかりのような気がする「新エアロスター」も、廃車が始まっている事業者が多くありますし、いすず「キュービック」も気がつけば、都心で見る機会がかなり減ってきました。
 恥ずかしながら、これを読むまで多少混乱していたのですが、関東で言うと、「NOx・PM法」と、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県の排出ガス規制条例は別物なのですね。
 前者の場合、1都3県でも対象外の地域がある訳です。
 神奈川県の場合、南足柄市・箱根町・真鶴町・湯河原町・松田町・山北町・清川村、及び相模湖町・藤野町・津久井町は「NOx・PM法」の対象外になります。
 東名高速や246号線が走る松田町・山北町や、中央高速が通過する相模湖町・藤野町が規制対象外というのは、確かに不十分かもしれません。
 関東バスはU-規制車へのNOx・PM低減装置の取り付けまで行なってまで、3ドア車にこだわっているのですね。
 バリアフリー・低公害対策完備の3ドア車の新規開発を一番待ち望んでいるのは、同社に違いありません。

◆ バスのバリアフリーさは№1!
 ここでは西武バス〔宿20〕系統(新宿駅西口~中井駅~池袋駅東口)・東急〔品94〕系統(品川駅~大森駅~蒲田駅)の2系統を取り上げて、階段の上り下りなどでヒーヒー言う事の多い鉄道に比べてバスが優位だと書いています。
 この2系統以外でも、例えば都営バス〔池86〕系統(池袋駅東口~新宿追分~渋谷駅)は東京メトロ副都心線開通時に大幅に減便を行ないながら、今年のダイヤ改正で若干便数を戻すという例もあります。
 私自身、東京ではないですが、例えば戸塚→踊場(横浜市)へ行く場合は、地下鉄でなくて、バスセンターから神奈中バスを利用するという事もあります。運賃も若干安いですし。
  ただ、西武バス〔宿20〕系統に関しては昨年、大幅な減便になってしまいました。
 18時台が最終という事で、タイトル写真ではあたりがまだ相当明るいのに、フロントの行先表示に「終バス」の文字が…。
 路線のロケーションにもよりますが、東京23区内だと最低でも1時間に2~3本は欲しい所です。
 そうでないと、バリアフリーといっても利用しにくいでしょう。

◆ いすゞ純正バスボディ大研究 (第2回:1969~79年)
 K-規制直前の10年間の川崎重工~川重車体工業製ボディの研究。
 私が小学生の頃利用していた東急バスの新羽〔営〕はオール日デだった故、川重ボディの車両はありませんでしたが、それでも隣の(旧)日吉〔営〕とか、あるいは新羽町で接続する横浜市営バス(旧)鶴見〔営〕(今の港北〔営〕)の車両を見たり乗車したりした事はありました。
 特にこの年代の初期のボディの、丸みのあるリアが印象的でした。
 ここで、本体では未掲載のこの年代の車両の画像を何点かご覧頂きたいと思います。

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(上から秋北バス・岩手県交通(路線タイプ)・岩手県交通(観光タイプ)・諏訪バス・上田交通(現上電バス)
 トミーテックに保存されている元国際興業BU04の美しい事!
 なにより「KKK」が感涙ものです。
 一方、札幌市交通資料館で保存されていたBC151Pが解体されてしまったというのは、なんとももったいない話です。
 ここは入館が無料なのですが、こういう施設は有料でいいので、もっときちんと整備して欲しかった…!

◆ バス大好き!な女の子の活動絵日記 第4回
 なんだか読むのが照れ臭い…。
 今回は諏訪湖の水陸両用バス。
 大阪で運行されているというのはご存知と思いますが、ここと大阪の他、湯西川でも運行されているそうです。
 しかし、これだけ特殊な構造なら当然8ナンバーと思いきや、普通の2ナンバーなんですね。
 3台とも希望ナンバーで「808」ですが、どういう意味なのでしょうか。
 (ちなみに諏訪湖はご当地ナンバーの「諏訪230い808」)

◆ 読者が選ぶ…全国乗合バス100選

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 028では都自動車の茂原~給田~長南線が推されています。
 都自動車は東京では貸切バスの大手というイメージが非常に強いのですが、千葉の茂原を起点にして、小規模ながら路線バスの運営も行なっています。
 また、「いすみシャトルバス」というコミュニティバス的な路線もあり、専用カラーのエルガミオもあります。
 田園地帯を走る茂原行の写真がとても良い雰囲気です。
 最近思うのですが、千葉の田舎って、日本の農村地帯の原風景みたいな物が案外とふんだんに残されていて、結構捨てがたいと思っています。
 車内の運賃表が幕式なのが懐かしい!
 029は京成バスの連接バス。

 簡単にピックアップしてきたつもりですが、多少長くなり、後半も長めになる予定なので、続きは次回にします。

 申し訳ありませんが、コメントは受け付けない事にしています。この記事について何かありましたら、本体の「日本の路線バス・フォトライブラリー」上からメールを下さい。折返し返事をしたいと思います。
 また、何か質問がありましたら、やはり本体上からメールを下さい。解かる範囲でお答えをしたいと思います。質問と答えは当ブログにも掲載します。(名前は公表しません。)